2018-02-22

「実冬の味読-みふゆのみどく」

イベントのお知らせです

アートエッセイスト、朗読家の実冬氏による詩歌の朗読会を開催いたします

「実冬の味読-みふゆのみどく」

2018.3.31(土曜日)16:30 開場、17:00開演

参加費 ¥1500(ワンドリンク付き)

 

詩は声に出し読むことで、言霊となり、生命が宿る。生命が宿るということは、言の葉たちが人格を持ち聞く者の心に歩み寄っていくのではないかと思う。
人は、五感を通して初めて出会う人の印象を嗅ぎ分ける。目の輝き、声のトーン、話し方、そして何よりその人を印象付けるのは、匂いであると考える。その人に合った香水を纏った人は魅力的であり、一緒に過ごした時間は色濃く記憶に染みつくように思う。
今回、私の朗読にその香水の役割を担ってほしいと依頼したのは、三年前の展覧会で図録文章を手掛けた折、出展作家のひとりであるメディアサウンドクリエーターの酒井敏宏氏である。彼の音楽は、頭の片隅に追いやられた記憶の引き出しを、そっと開けてくれるような不思議な魅力がある。
私に朗読された詩は、音の調香師である酒井氏の香水を身に纏い、聞く者の記憶に結びつくだろう。詩が心に寄り添い、勇気づける身近な存在であることを願って。

 

実冬

小学生の頃から、詩を書き始める。
担任の先生から「文章を書く仕事に就いたらいい。」と言われるものの、そんな夢は語ってはいけない気がしていた。しかし、この担任の言葉が、私の心に種となり根付くことになった。
高校入学時、友人に誘われ放送部へ。先輩の勧めによりNHK杯に出場する。
そして、自ら書いたエッセイのような原稿を読み上げ、アナウンス部門で新人賞を獲得する。その後、雑誌や新聞へ投稿、掲載されることで、再び書く衝動に駆られるようになった。
知り合ったアーティストの作品について感想を書いたものを褒めてもらえたことで、アート作品を見て感じたことを文章にしていくようになる。
やがて、展覧会図録、作家の案内状文章を依頼されるようになり、アートエッセイストと呼ばれるようになった。
作家の友人と入ったカフェで、たまたま置いてあった童話を声に出し読んでいたら「楽器のような心地良い声」と褒められたことで、朗読もしてみては……と勧められる。
昨年、笹岡敬氏とのトークショー出演依頼に伴い、アートエッセイの依頼も受けたことから、同トーク出演者である中西美穂氏の勧めによって、トーク前に自ら書いたアートエッセイを朗読するきっかけとなり、アートエッセイ+朗読のニコイチ活動、また朗読のみの依頼を受けるようになる。
次第に出会う人達から「自作の詩は読まないの?朗読のイベントはしないの?」と声を掛けられることが増え、今回、初めて朗読イベントを企画することに至る。

 

酒井敏宏 1967年、大阪生まれ。
80年代、音響ミクスチャーユニット、ウルトラベイビーズのメンバーとして活躍。90年代には、先駆者的にクラブ空間の映像デザインなどを手掛け、音楽と映像を軸にデジタルメソッドのアートへと進化。
2011年、クラブからアートシーンにその表現の場を拡げる。DJ。VJ。映像作家。音楽作家。現代美術家。文筆。花屋。ツアーコーディネイト。飲み会企画。未来ビジネスアドバイザー。関わるすべてをアートにするハッキングアーティスト。

 

 

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